ペット予防医療センターの獣医師を紹介します

ペット予防医療センターでは、総勢およそ30名あまりの獣医師が
各地の診療所で日々、仕事に励んでいます。
[ 0.5次診療 ]という新しい獣医療の現場で活躍する
気鋭の獣医師のみなさんに、お話をうかがいました。

距離を詰めて相談できる相手でありたい。 良い意味で飼い主さんの“友達”のような感覚で診療できるのが魅力です。

KEISUKE TAKAMURA

獣医師/アリオ鷲宮診療所高村佳佑

これまでのキャリアを教えてください。

高村:大学を出て一次診療の動物病院に就職しました。そこを1年弱で辞めて別の動物病院へ。合わせて3年弱、勤務医として広く浅く臨床に携わりました。

ペット予防医療センターへ転職したのは、なぜですか?

高村:ひとつは人間関係で参ってしまったんです。一般的な動物病院って、大なり小なりパワハラめいたものがありますし。仕事の上でも、そろそろ違った環境に身を置きたい時期でした。

 たまたま、ペット予防医療センターに勤めている大学の同期の先生がいて相談したら、「だったらウチに来てみれば?」と誘われて面接を受けました。結果、正社員として採用され今日に至っています。

実際に働いてみて、どんな職場ですか?

高村:入社して2年ちょっとですが、以前の動物病院に比べると拘束時間が短いのが魅力です。

 診療所はペットショップに併設されているところが多くて、ショップのスタッフさんと協調して仕事をする場面が結構ありますが、診察室の中では基本、自分ひとり。通常の病院なら看護師さんに任せる薬の処方や会計も全部、自分でやらなければならないのは少し大変ですけど、思いどおりの治療ができるのがメリットです。使いたい薬品やサプリメントは本部に頼めば送ってくれますから、後は自分の治療方針を組み立てて実践する。

 予防医療がメインですので、正直できることとできないことがあります。レントゲンや超音波といった画像診断、救急の際の酸素吸入などは行えません。ですが、裏を返せば獣医師の技量に依る部分が大きいとも言えるんですよね。

 機材に頼るのではなく、視診、聴診や触診に対する意識とスキルを高め、診察の精度を上げていく。むしろ獣医療の原点を見失わない環境だと思っています。

ペット予防医療センターに就職してまず驚いたのは、月齢2~4ヶ月の犬猫がじつは特別な存在だということでした。

0.5次診療については、どんな考えをお持ちですか?

高村:正直、以前いた動物病院では深く考えたことがなかったんですよ。「小さい子は若いから病気もあまりしないだろう」ぐらいの認識でした。

 実際、前の病院にやってくるのは中高齢の犬猫が多かったですし、自分も将来、そこにフォーカスして臨床経験を積んでいくんだろうと思っていました。ところが、ペット予防医療センターに就職してまず驚いたのは、月齢2~4ヶ月の犬猫がじつは特別な存在だということでした。免疫力が不十分なので、たった1日でもぐんと悪くなるし、逆にきちんと手当てすれば1日でみるみる元気を取り戻します。

 初期症状の早期発見と病気の予防が非常に重要だと痛感するようになりました。仔犬・仔猫特有の病気がありますので、同じ小動物の臨床でも一次診療とは着眼点が自ずから違ってくるんですね。

 また飼い主さまにとっては、愛犬・愛猫との共同生活がこれから始まるわけで、長い将来のことを考えると最初にするサジェスチョンがとても重要なんです。「まずはお口に触る練習から始めましょう」「耳掃除をイヤがらない子にしつけましょうね」といった、医療の手前のご案内を大切にしています。

正社員として、どのような働き方をされているんですか?

高村:10時~19時まで、担当の診療所や施設を日替わりで巡回しています。休憩は1時間。休日は月8日です。メインで勤務しているのが、鷲宮診療所。こちらには週3日、通っています。他に伊奈町学園診療所に週1日、羽生診療所に月2日、その他の施設に週2日といったシフトで、ほぼ毎日、違う場所に出勤しています。

 どこに行っても自分の診察室とお客さまが待っていますので、巡回は苦痛じゃありません。むしろ、いろいろな場所に行かれるのは気分転換になって好きです。

飼い主さまとの関係はいかがですか?

高村:じつは僕、人見知りのうえにものすごく口下手だったんです。

 以前、勤めていた動物病院では全然、お客さまと話せなくて苦労の連続でした。最初の2年間ぐらいは、この仕事に向いていないんじゃないかと悩み、何度も辞めようと思いました。でも、ペット予防医療センターへ転職したのを機にハラを括ったと言いましょうか。診察室に人間は僕と飼い主さましかいないわけで、逃げも隠れもできないんですよ。習うより慣れろ、です。兎にも角にも口(トーク)が重要だということを体で覚えました。

 こんな僕でもこうして診療所を預かっていかれるようになったんですから、つくづく経験って大事だと思いますよ。

 もうひとつ、僕の中では一般的な獣医師像というのは「上から目線のお医者さん。センセイ」なんです。それが苦手で、自分なりにコミュニケーションを手探りしてきたという面もあります。たぶん今、僕の診療スタイルは「飼い主さまのお友達」なんです。お客さまが気兼ねなく話しかけられる存在に徹しようと思っています。

 距離を詰めて相談できる相手でありたい。良い意味で飼い主さまにとっての友達のような感覚です。

今後の抱負をお聞かせください。

高村:今いる診療所の施設では去勢・避妊手術はできません。でも、0.5次診療を少し拡大して考えると、去勢・避妊手術ぐらいまでは予防医療の範疇に入ると思うんですね。実際、ペット予防医療センターの大宮総合病院では手術ができますので、飼い主さまに求められればそちらへお連れして執刀することもあります。

 お客さまとの関係性を最優先に考えて、0.5次診療の枠組みを少しずつ広げていけたらというのが、僕の希望です。

 いずれ、ひとつの病院をフルタイムで任せてもらってじっくり取り組みたいという欲求はありますが、正直、まだ自分自身、ビジョンを思い描けていません。もう少し時間をかけて機が熟したら、そういうチャレンジもしてみたいと思っています。

これから就職をめざす方へ

高村:ここは、自分のスキルを上げられるところだと思います。診療所を一人で任されますから、基本、相談できる相手がいない。一見、デメリットですけど、そのぶん自分で調べて考えるようになる。能力が上がってくる。

 予防医療に興味がある人ならなおさらですが。一次診療やってきた先生にも新しい発見があると思います。

 昨今、リースを背負って開業するのはどうかなと思うんですよ。であれば、僕らと一緒に働いてみるのもひとつの選択肢でしょう。

 人見知りの激しい獣医さんでも大丈夫だと思いますよ。僕がやれているんですから。(笑)

[ たかむら・けいすけ ]
北里大学獣医学部出身。獣医師免許取得後、埼玉県内の動物病院に3年ほど勤務。2016年3月よりペット予防医療センターにて、正社員として勤務している。

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