ペット予防医療センターの獣医師を紹介します

ペット予防医療センターでは、総勢およそ30名あまりの獣医師が
各地の診療所で日々、仕事に励んでいます。
[ 0.5次診療 ]という新しい獣医療の現場で活躍する
気鋭の獣医師のみなさんに、お話をうかがいました。

病気になってから治すのではなく、病気にさせない努力をするよう、飼い主さまと話し合う。 …コミュニケーションが大切な仕事です。

DAISHI SAITO

獣医師/フレスポ小田原診療所齋藤大志

あなたの仕事内容と役割を教えてください。

齋藤:外来の診療は、予防、簡易治療、健康相談が主ですので、大変なことはありません。

 獣医師としての技術、というよりも、飼い主さまとのコミュニケーション能力が問われると思います。

 一診療所に一人のスタッフですので、受付や、薬の準備、説明など、VTさんに任せるようなことも、自分で行わなければなりませんが、 これもやはり予防が主ですから、扱う薬の種類も多くはなく、慣れてくれば大変ではありません。

 ショップの仔犬、仔猫の健康チェックも仕事のひとつです。 受診対象が仔犬、仔猫ばかりですので、体調も変化しやすく、ケンネルコフなどの伝染病にもかかりやすいです。

 ただ、一昔前のペットショップとは違い、店員さんの意識も高く、ジステンパーやバルボなど致死的な伝染病は、まず見掛けることはありません。

 仔犬、仔猫の体調管理は、店員さんにしっかりやっていただいておりますので、こちらの仕事は、ワクチンや、検便などの健康チェックだけです。

どんな飼い主さまが多いですか?

齋藤:ご夫婦やカップル、お一人の場合は女性が中心です。男性だけでいらっしゃるのは少数派です。年齢は40~50代の方が多いですが、赤ちゃん連れの若いご夫婦なんかもいらっしゃいますよ。

 予防医療に特化した診療所ですから、飼い主さまも当院と近所の一次診療の動物病院を上手に使い分けていらっしゃる印象です。

 併設のペットショップで仔犬、仔猫を迎えた方は、生後5~6ヶ月になるまでは毎月、検診に通っていらっしゃいます。

 7~8ヶ月になると、去勢・不妊手術を受けるために近所の動物病院へ。そしてまた、こちらに戻って来るという流れです。

求められるスキルセットは?

齋藤:コミュニケーション能力ですね。トークができれば獣医師1年目の人でもできると思います。

 特に女性はコミュニケーション能力が高いですから、問診主体のこういう診療所は向いていると思います。

 そもそも深刻な病気のコが運ばれてくることが少ないので、飼い主さまも明るいんですよ。しつけの悩みや偏食の悩みだったら、じっくり聞いてアドバイスする。

 僕は18年以上の臨床経験があるので、たいていのことには答えられる引き出しを持っていますけど、若い先生でもいろいろ聞いてあげるうちに飼い主さまと良い関係性が築けると思います。

動物病院=待たされるというジンクスの正反対を実現

20分間1コマの完全予約診療というスタイルについては、どう思いますか?

齋藤:飼い主さまにとってみれば、待たされないし、診察後の予定を入れやすい。動物病院=待たされるというジンクスの正反対を実現していると思います。

 獣医師にとっても時間が読めるので合理的です。基本的に残業はなく、定刻に上がれます。

 ただ、VTさんがいませんので、カルテ作りから会計までを一人で完結しなければいけない。ダラダラしている暇はありません。おのずと集中力が高まって診察の密度が濃くなる印象です。

 それでも初診の場合は20分間では足りない。繁忙期は別ですが、僕は2コマを使って十分に飼い主さまとの意思の疎通を図るようにしています。

ペット予防医療センターに入社した理由を教えてください。

齋藤:大学を出て、一般的な一次診療の動物病院に15年間、勤務しました。

 ただ、僕は外科治療よりも、飼い主さまの話をじっくり聞いて最適な治療を提供するほうが好きだったので、納得のいく医療スタイルを実現するために往診医として独立しました。

 自分の往診病院を開業するにあたって、経営が軌道に乗るまでの副収入として、アルバイトを探していました。自分の病院の治療方針が、

  1. ワクチンや食事などによる病気の予防を第一に考え、病気になってしまってから治すのではなく、病気にさせない努力をするよう、飼い主さまを啓蒙する。
  2. そのことをしっかり飼い主さまに伝えるために、予約制にし、待ち時間というムダを省き、動物病院での時間を有効に利用していただく。

といったことであり、ペット予防医療センターの治療方針と合致することから、働かせていただくことになりました。

 現在、2つの職場で診療を行っていますが、往診もペット予防医療センターも基本的な治療方針に変わりがありません。考え方がぶれることもなく、思い通りの診療が行えています。

飼い主さまと動物の双方が幸せになれる治療を、飼い主さま目線で、模索していきたい

今後挑戦してみたいことや、キャリアプランを教えてください。

齋藤:予防医療が重要とはいえ、腫瘍や心臓疾患、免疫異常など、遺伝や体質、高齢などが原因で、仕方なくかかってしまう病気も多くあります。 それらの病気にかかってしまったコの飼い主さまとじっくり話し合い、どのように病気と向き合っていくか、どこまで積極的に治療していくのか、 飼い主さまと動物の双方が幸せになれる治療を、飼い主さま目線で模索していきたいです。

これから入社される方に向けてメッセージをどうぞ。

齋藤:新たな就職先をお探しの先生方も、数年の臨床経験を経てきて、いろいろ思うところがあるかと存じます。経験を積むに従って、自分なりの治療方針というものも出来上がってきているでしょう。

 すべて自分の思う通りに診療をしたければ、動物病院を開業すればいいのですが、このご時世、リスクもありますし、煩雑な経営のことも考えなくてはなりません。

 より一層の経験や知識を身につけたければ、大学病院や、ほかの動物病院で、研鑽を積むのもひとつだと思います。

 そのような、数ある選択肢のひとつとして、ペット予防医療センターのような、「予防医療に特化した病院」での「予約診療」というものも、非常に有意義な経験になると思います。

 積極的な検査、治療を推し進めていくと、いつか壁に突き当たる時がくるかもしれません。

「飼い主さまは、本当に高額な最先端の治療を望まれているのだろうか?」

「動物は、本当に手術や投薬をしてでも、病気を治したい、長生きしたい、と思っているのだろうか?」

 そんな時、「病気にさせない方法」を、「飼い主さまとしっかり話し合って」決めてきた、という経験は、病気を治すことだけを考えるのではなく、一歩ひいて、動物や飼い主さまが幸せになることも考えられる、一助になるでしょう。

 この経験をステップにして次に進むのもひとつですし、この治療方針をゴールにするのも自由だと思います。

 生活の糧を得るために獣医師資格を生かして働きたい、という方にとっては、急患や手術もなく、ストレスの少ない職場だと思います。

 いろいろな考えの先生がいらっしゃると思いますが、獣医師として動物のため、飼い主さまのために、一緒にがんばっていきましょう。

[ さいとう・だいし ]
東京大学獣医学専攻出身。獣医師免許取得後、勤務医として15年間勤務。その後、往診専門の動物病院を開業し、現在、ペット予防医療センターでのアルバイトを並行して行う。

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